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映画「羊の木」感想・レビュー:疑うか、信じるか。彼らは全員元殺人犯

 

羊の木

羊の木

「羊の木」映画情報

オンライン鑑賞

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※時期により鑑賞できない場合あり。

あらすじ

寂れた港町・魚深にそれぞれ移住して来た6人の男女。彼らの受け入れを担当することになった市役所職員・月末は、これが過疎問題を解決するために町が身元引受人となって元受刑者を受け入れる、国家の極秘プロジェクトだと知る。月末や町の住人、そして6人にもそれぞれの経歴は明かされなかったが、やがて月末は、6人全員が元殺人犯だという事実を知ってしまう。そんな中、港で起きた死亡事故をきっかけに、町の住人たちと6人の運命が交錯しはじめる。

出典:映画.com

予告編

作品データ

原題 羊の木
製作年 2018年
製作国 日本
上映時間 126分
監督 吉田大八
製作 長澤修一
太田哲夫
脚本 香川まさひと
メインキャスト 錦戸亮
木村文乃
松田龍平
受賞歴 ・釜山映画祭キム・ジソク賞


 

「羊の木」映画解説

だいふく

豪勢な俳優陣が元殺人受刑囚を演じる映画だニャ!

作品解説

第22回釜山国際映画祭(2017年)でキム・ジソク賞を受賞している作品であり、原作は、日本の漫画です。映画では6人の殺人者を描いていますが、実際漫画では11人の凶悪犯罪者(殺人者ではない)となり、設定も含めて映画では結構改変も加えられています。

気になるのは映画タイトルの「羊の木」ですが、かつて中央アジアにスキタイという街があり、本作でも絵が登場する"羊が実る木"があるといわれており、そこから決めたと監督は言っています。しかしながら、映画の中ではほとんど絵に関して言及されておらず、完全に意味不明で終わりますので、タイトルの意味を映画に期待はできません。

登場する犯罪者

本作の見どころは、なんといっても個性的な犯罪者を演じる豪勢な俳優たちでしょう。一人一人が強烈な過去を持っているので、そんな登場人物の犯罪歴と演じる役者をまとめてみました。()が俳優名です。

6名の犯罪歴

1.宮腰一郎(松田龍平):因縁をつけられ逆上し傷害致死
2.栗本清美(市川実日子):DVの酒乱彼氏を殺害
3.太田理江子(優香):夫とセックス中に勢い余り絞殺
4.福元宏喜(水澤紳吾):働いている理髪店の店主を殺害
5.杉山勝志(北村一輝):傷害致死
6.大野克美(田中泯):暴力団関係で殺人

これだけの殺人者が"新仮釈放制度"として一同に小さな田舎町に訪れるのですから、もちろんなじむ者、なじめない者がいますし、結局何かしら事件をやらかしてしまう者もいます。

 

理髪店に就職した福元とクリーニング屋の大野は街になじんだ派だったでしょう。事件は起こりましたが、両者とも、この映画の暗いテーマの中では、割とほのぼのとした物語の展開で良かったです。

反して太田と栗本の女性陣2人は、おかしな方向にいってしまった組でしょう。二人とも一生懸命ですが、かなり違和感が残る展開を繰り広げます。

そして、悪のままであったのが、杉山と宮越の二人です。杉山は根っからの悪ですが単純で分かりやすいのですが、宮越は完全に根っからのやばい人間オーラがひしひしと出ていました。

羊の木

出典:映画.com 

「羊の木」感想・レビュー

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これだけの豪華な俳優陣が演じる個性的な登場人物なのに、残念なことに活かしきれていない気がしました。前半で犯罪者6人の話が進んでいくときは、非常に興味深かったのですが、後半は、ほとんどが犯罪者の一人宮腰と市役所職員の月末の話だけになってしまい、他の犯罪者が余りにもあっさり描きすぎてもったいなく感じます。

この6人それぞれを描くには、完全に尺が足らず薄っぺらさを感じずにはいられません。宮越以外の人間ドラマの部分をもっと描いてくれていれば、面白い映画になっただろうにと思います。月末と犯罪者の関係性がなかなか面白く、月末のキャラのおかげで、6人それぞれの個性が引き出ていた分、残念でした。

さらに、月末と同級生だった木村文乃演じる石田との関係性もなんだか中途半端な描き方だった印象です。結局好き同士なのかどうかもわからなく終わり、もうちょっと繊細に描いてほしかった印象です。

 

さらにとどめがラストです。観終わった時の感想は、、、

ん?ん?ありえないんですけど…。

 

何故か人間ドラマから一気にカルト映画のような流れになってしまい、一気にチープな映画に思えてしょうがないのです。前半の人間ドラマ感が良かっただけに、本当に残念な展開でした。

おそらく漫画でなら面白かったんでしょうが、ここまで真面目なヒューマンサスペンス感満載の映画だったのに、実写で現実味に欠けるものを描かれると白けてしまいました。

 

全体的に見ると、ラストシーンはともかく、殺人犯の罪の事情もそれぞれ、刑期を終えた後も改心する人、悪のままの人でそれぞれというテーマは、なかなか考えさせられるものがありそういった意味では面白かったです。"新仮釈放制度"が割と現実でもありえそうなのが怖いですよね…。

だいふく

ラストは何とかできなかったのかニャ~!

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