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映画「ファニーゲーム」感想・レビュー:一番怖いのは人間だ!

 

ファニーゲーム

ファニーゲーム

「ファニーゲーム」映画情報

あらすじ

別荘へと訪れたショーバー一家。そこへペーターと名乗る若者がやって来る。礼儀正しい態度を見せていたペーターだったが、もう一人パウルが姿を現す頃には態度は豹変し横柄で不愉快なものとなっていた。やがて2人はゲオルグの膝をゴルフクラブで打ち砕くと、突然一家の皆殺しを宣言、一家はパウルとペーターによる“ファニーゲーム”の参加者にされてしまう。

予告編

作品データ

原題 Funny Games
製作年 1997年
製作国 オーストリア
上映時間 103分
監督 ミヒャエル・ハネケ
製作 ファイト・ハイドゥシュカ
脚本 ミヒャエル・ハネケ
メインキャスト スザンヌ・ロタール
ウルリッヒ・ミューエ
フランク・ギーリング
アルノ・フリッシュ
ステファン・クラプチンスキー
受賞歴 カンヌ映画祭コンペティション部門出品
シカゴ国際映画祭最優秀監督賞


 

「ファニーゲーム」映画解説

だいふく

ミヒャエル・ハネケ監督の問題作映画の紹介だニャ!

作品解説

カンヌ国際映画祭で、そのあまりに衝撃的な展開に途中で席を立つ観客が続出し、ロンドンではビデオの発禁運動まで起こった、衝撃の問題作です。

犯人が映画を鑑賞している観客に時折サインを見せたり、語りかけてくるメタ演出なども特徴的で、鑑賞者が一緒に犯罪を犯しているような気分にもなってしまう。

2008年には、ミヒャエル・ハネケ監督自身がハリウッドリメイクした『ファニーゲーム U.S.A.』が公開されています。

関連作品

※タイトル後に外部リンクアイコンがあるものはAmazonに飛びます。

【リメイク】

ファニーゲーム U.S.A.

暴力がテーマ

ミヒャエル・ハネケ監督の作品を観てきましたが、この『ファニーゲーム』を観た時は、他の作品とは全く違う印象を受けました。本品から伝わってくるものは"暴力"でしかなかったのです。

そして、ハネケ監督のインタビューはこうである。

「なぜ人々がこの映画に憤慨するかははっきりしている。私は憤慨させるために作ったからだ。暴力は撲滅できないものであり、痛みと他人への冒涜であることを伝えたい。だから、暴力を単なる見世物ではなく、観終わった後に暴力の意味を再確認するものとして描かなければならない。」

暴力しか感じなかった映画ですが、結局は、それは監督の狙い通りだったのです…。

「ファニーゲーム」感想・レビュー

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※ネタバレしていますので注意してください。

私はホラー映画が好きです。でもあんまり怖いと感じることはないのです。理由はモンスターもゾンビも幽霊もそれは現実でない作り物だから。でも、映画の中で一番怖くて苦手なものは、人間の恐ろしさです。それは現実でも起こりうる世界なのですから。

 

そんな観客が不快に思うような作品を、喜びのように感じて作る変態オヤジがミヒャエル・ハネケ監督です。そして本作は監督の作品の中で最も問題作といわれております。余りにも理不尽な暴力を描いているため、観終わった後の憂鬱度はかなりなものに…。

ハネケ監督の映画を観る前は相当な覚悟と準備が要ります。そして、鑑賞中はずーっと苦痛なのです。ではなぜ観てしまうんでしょうか。それが自分でも分からない…。そうなんです、すでに監督のマジックにかかってしまっているんです。

 

オープニングでは、仲むつましい家族が車で曲当てゲームをしながら別荘に向かい、ほのぼのシーンから始まります。が、一転FUNNY GAMESというタイトルが出て、荒々しいロックの曲に変わり、冒頭から作品の異常感が伝わってくるのです。すでに、いきなり嫌な予感満載です…。

 

別荘で、ヨットの準備や料理を作って楽しい時間をすごしているさなか、一見おとなしめの若者ペーターが卵を貰いにやって来る。さらに彼の友人パウルも家にやってきた。その瞬間から一家は一方的に理由の無き、"殺人ゲーム"の標的とされます。12時間後に一家が死んでいるか、生きているかという理不尽な賭け。

ファニーゲーム

あまりにも身勝手で残虐極まりない犯人達には、憎しみと吐き気しか覚えません。犯人の憎たらしい顔(この俳優は、同監督作品の『ベニーズビデオ』でも憎い役を演じてます)、馬鹿げた発言、卑怯なやり口、全てにおいて嫌気を覚えさせられることでしょう。

 

さらに犯人達は映画を鑑賞ている我々があたかも共犯者のように、話しかけてきます。

「おい、お前もこのゲームを楽しんでいるんだろう?」

と言わんばかりに・・・。

 

犯人の最初の標的は子供。ドカンとショットガンの音が聞こえたかと思うと、あたりには血が飛び散り、床には血だらけの子供の死体。残酷にも、子供は父母が見ているその前で殺されてしまうのです・・・。

犯人は逃げだします。生き残ったのは夫婦二人、動から静へしばらく夫婦の精一杯の生への執念が静かに静かに繰り広げられるのです。父ゲオルクの足の骨が折れていても妻と二人で協力して歩く姿、必死で濡れた電話を乾かそうとする姿、希望を持ち外に出て助けを探す姿、残されたもののいたいけな頑張りが涙ぐましくも表現されています。

ファニーゲーム

 

でも、監督は意地悪極まりない。よりによって助けを求めた車の運転手が犯人達だなんて。ひどい、ひどすぎる…。転々と転がるゴルフボール。そこには、希望はなく絶望しかなかった。

「ゲーム再開!!!」

・・・もう、書くのも嫌になる光景がラストまで続きます。

そして、なに?あのビデオテープ巻き戻し???ありえなさ過ぎる・・・

だいふく

観終わった後、嫌な気分しか残らない映画ニャ…

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